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2019.01.25

吾平町黒羽子にある庶民の文化遺産「かくれ念仏洞穴」‼

薩摩藩では、1866年(慶応2年)に開始された廃仏毀釈のはるか前の1597年(慶長2年)から、日本の歴史でも他に類を見ない、1876年(明治9年)に至るまで約300年間の長きにわたる一向宗(浄土真宗)への過酷な弾圧の歴史が始まります。信者は「講」という秘密組織をつくって、命がけで深い山中や洞穴(ガマ)に夜間集まり、ご本尊の阿弥陀仏を拝みました。「念仏かくれ窟」「隠れ洞穴」「かくれ念仏洞」などと呼ばれる洞穴が、今でも県内に数か所残っています。

吾平町の黒羽子(くろはね)地区にも「かくれ念仏洞穴」があります。では、これから緑豊かな景色を見ながら、昔の信者たちの苦難の歴史に思いをいたすハイキングに出かけましょう。

黒羽子観光農園に入る道を、「かくれ念仏」と書かれた案内板に従って進むと、


道に迷うことなく駐車場まで行き着きます。そこから歩いて平坦な山道に入り、


誰でも自由に使える杖が置いてある所から、比較的急な坂道を下り、雨が降ると水が流れる小さな溝を二か所超えると、


左手に亀裂の多い岩からなる崖と白い説明板が見える所があります。その崖下に「かくれ念仏洞穴」があります。


ここの「かくれ念仏洞穴」の歴史や洞穴内部の説明文を読んでから、


懐中電灯を持って、狭い入口から身を屈めて洞穴に入り、右手に数メートル進んで突き当たると、


左手に8畳くらいの広さの空間があり、ここに一向宗の信者たちが集まり祈りました。須弥壇跡には後世の人が置いた石仏と南無阿弥陀仏と書かれた石碑などがあります。周囲の火山灰起源の岩は柔らかく、天井には人が掘ったような穴もあります。地面は濡れています。


駐車場から、片道15分くらいの山歩きです。山道は、地元の人達が年に4回整備しているので歩きやすいです。しかし、靴と衣服が汚れることを覚悟して、手袋と懐中電灯を持って二名以上で行かれることをお勧めします。雨の日は、坂道がぬかるんで滑りやすいので、行くのを取り止めにしたほうが良いでしょう。
 
なお近くには、吾平山上陵(無料の観光案内人もいる)、黒羽子観光農園(ぶどう、イチゴなど)、県立大隅広域公園(遊園地もあり)、物産館つわぶき(レストランと物産販売)があり、一巡りすると日帰りの小旅行になります。





 

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