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2020.06.07

九州の旧石器時代人を絶滅させた「姶良カルデラ」の超巨大噴火

姶良カルデラは、現在の桜島以北の鹿児島湾全体を噴火口とし、今でも火山ガスを海中にボコボコと吹き出す、「たぎり」とよばれる噴気活動が見られます。



約3万年前に姶良カルデラは短期間(数ヶ月以内)に相次いで大噴火し、最後に超巨大噴火して大規模の火砕流(入戸火砕流)が発生しました。

噴出源から半径約90kmにも及ぶ南九州本土の大半が厚く埋められ(下図左)、最大厚さで約150mの火砕流堆積物はシラス台地と呼ばれる広大で不毛な大地を形成しました。



同時に上空に立ちのぼった火山灰は日本列島の広域に飛散して、当時の推定厚さは南九州 で30メートル、高知県宿毛市で 20 メートル、京都で 4 メートル、関東地方で10センチ、東北地方で数センチも積もりました(現在の地層厚さはその1/10)。

九州や中国地方の旧石器時代人は絶滅したと思われます。生態系の回復と人類の活動再開には、約1,000年を要したと推定されています。

 

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